今回はスライド丸ノコの精度を上げるという記事になります。
現在使用しているのはRYOBI製のTSS-192という商品になります。
卓上スライド丸ノコは非常に精度が高く直角カットができるためかなり便利な工具です。
丸ノコよりも卓上での作業ということで安定感もあります。
ですが、より高精度なカットを求めると細かいところが気になってきてしまいました。
なので、今回はRYOBIの卓上スライド丸ノコをより精度良く使うために刃が当たるインサートプレートと卓盤のガタ付きをなくそうと思います。
スライド丸ノコをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容はYouTubeチャンネルで動画でも公開しているので、ぜひこちらも見てみてください。
記事では伝わりにくいところなどは動画を見ていただければと思います。
調整前のスライド丸ノコの問題点
それではまず、調整前のスライド丸ノコを見ていただこうと思います。
上の写真は刃の入る部分であるインサートプレートです。
見ての通り卓盤より低くなっています。
なのでここでガタ付きが発生し不安定な状態になっています。
そして、中央の回転するところと両端でも高さが違くガタ付きがあります。
木材を置いてもカコカコと段差があります。
両端を押してもガタガタする状態です。
これだと抑える位置で切断する角度が若干変わってしまうので、ガタ付きなくより精度良くカットできるようにしていきます。
段差の無いインサートプレートを作る
まずは刃の入るところのインサートプレートから調整していきます。
調整といっても今回は新しく作っていきます。
まずはビスを抜いて、
一度プレート外します。
そうしたら両面テープを貼っておきます。
今回新しくインサートプレートを作るのにこちらの木材を準備しました。
こちらは、パドックと言って非常に硬く、またかなり赤い色をしているのが特徴です。
硬い木材なのでスリ減ったりすることも少なく、耐久性の高い木材として使用できるかなと思いこの木材を選びました。
そして、両面テープを貼ったインサートプレートを再度戻しますが、その前にこのワッシャーを置いてからインサートプレートをおきます。
もともと卓盤よりも下がっていたインサートプレートをワッシャーを噛ませることで、卓盤よりも高くおくことができます。
そして、両面テープを剥がした状態のインサートプレートをおきます。
テープが貼ってあり、この時ビスでの固定はしないため起きにくいですがなんとか置いてください。
先の尖ったもので剥がそうとするとやりやすいです。
そして、ここで先程紹介したパドックを上からズレないように押し付けて両面テープで固定します。
この作業を行うためにワッシャーを噛ませてインサートプレートを一時的に高くしたということになります。
うまくいけばこのようにインサートプレートと木材がくっついた状態になります。
それでは最初のインサートプレートを型にしてトリマーテーブルで木材を加工していきます。
この時使用しているビットは目地払いビットといって方に合わせてくり抜いたりすることができます。
こちらのトリマーテーブルの作り方は下の記事で公開しているのでぜひ参考にしてみてください。
それではさっそく削っていきます。
ですが、刃の入れ方が悪いのと木材が硬いということで何度か刃に弾かれてしまいました。
その結果。。。
失敗しました。
見事に弾かれてしまっています。
失敗しそうだなということで念の為もう一枚パドックは準備しておいたので再度チャレンジします。
次は先程より慎重にやっていきます。
まずはちゃんとインサートプレートと木材を両面テープだけでなくビスでも固定しておきます。
そして欠けたり弾けやすい端は事前にノコギリでカットしておくことにしました。
丸い部分も何度かに分けて切っておきます。
このように事前にカットしておくことができました。
それでは再度トリマーテーブルで削っていきます。
先程より慎重に少しずつ刃を入れていきます。
端はより慎重に削っていきます。
次はうまくいきました。
このように型として取り付けたインサートプレートに合わせて木材を作ることができました。
それではインサートプレートは外してしまいます。
先程打っていたビス穴を貫通させます。
最後に皿ビスで固定するので打ち込む穴の表面を面取りしておきます。
今の状態では卓盤と高さが合っていないのでヤスリで削って微調整をしていきます。
平な材料に大きめのヤスリを貼ったもので新しいインサートプレートを削って高さを合わせます。
材料が薄く削りにくいので適当な材料を両面テープで貼り合わせて持ち手としながら削るとやりやすいです。
あとは削って、合わせての繰り返しです。
中央部分が高かったので角を使って部分的に削っています。
パドックの削り粉はかなり赤いですね。
オイルを塗っておいた方が見た目もいいし、滑りを良くなるからという理由です。
新しく作ったインサートプレートを取り付けてみます。
最後にスライド丸ノコの刃を通しておきます。
これで刃口の調整が完了となります。
両脇の卓盤のガタ付きの調整
次に卓盤の両端のガタ付きの調整です。
使用するのはプラ板です。
100均などに売っているやつで十分です。
このプラ板の薄さが今回ガタ付きを合わせるのにちょうど良かったです。
かつ透明で見た目も変わることなく使用することができます。
このプラ板を両面テープで仮で貼っておきます。
そうしたら卓盤に合わせて油性ペンでプラ板に書き写します。
後々ペンの跡は残したく無いので、切る外側で印をつけるようにしましょう。
直線は定規を使った方がきれいに仕上げることができます。
それでは線に合わせてカッターでプラ板をくり抜きます。
このようにくり抜くことができました。
最後は先程とは違う幅広の両面テープを一面に貼ってプラ板を貼り合わせます。
左と、
右側も同じように貼っておきます。
プラ板ならあまり目立つことなく今後も使用することができます。
調整完了後の精度のチェック
調整が完成したのでチェックしてみます。
パドックという木材で作った新しいインサートプレートはちょうど高さがピッタリの状態になりました。
両端の卓盤もガタつくことがなくなりました。
スライド丸ノコの試運転
木材を置いても最初は両端でカタカタしていたのにガタ付きがなくなりました。
再度に直角の精度を見てみます。
ばっちり直角が出ていました。
スライド丸ノコのガタつきを無くして精度良くカットする方法:まとめ
今回はRYOBIの卓上スライド丸ノコのガタ付きをなくすために刃口のインサートプレートを新しく作るという方法とプラ板での両端の高さ調整方法を紹介しました。
もともとマキタやハイコーキなどに比べると値段が抑え目であるこの卓上スライド丸鋸ですが、この調整をすることで以前よりも高精度なカットができるようになりました。
安い電動工具でも調整しだいで使えるようになるのはコスパだけでなく結構楽しかったりしますね。
今後より便利に卓上スライド丸ノコを使用するための治具などの制作も考えています。
ぜひ次の記事、動画も楽しみしていただければと思います。
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