前回自作のテーブルソー作りの本体制作編を公開しました。
本体制作編では丸ノコの改造に関しては含まない内容でした。
丸ノコに関しての内容も含めるとかなり長くなってしまうと思ったからです。
そこで今回は本体編のなかで扱わなかった丸ノコの改造に関して紹介、解説していこうと思います。
自作でテーブルソーを作ろうと思っていて、丸ノコをどう取り付けるか、スイッチはどうするのか悩んでいる方などには非常に為になる内容になっているかと思います。
ぜひ少しでも参考になっていただければと思います。
前回の記事はこちら
この記事の内容はYouTubeチャンネルで動画でも公開しているので、ぜひこちらも見てみてください。
使用している丸ノコはこちらの商品です。
自作テーブルソー用丸ノコの4つの改造
今回制作したテーブルソー用に行った丸ノコの改造は全部で4つになります。
まずはどのようなことをしたのか紹介します。
- テーブルソーの天板と丸ノコを固定するためのベースの穴加工
- 配線の取り出しを後ろから横出しへ移動
- 安全カバーの取り外し
- 押しボタンスイッチの配線
この4つの改造を行いました。
それではそれぞれを作業時の状況を見ながら解説していこうと思います。
テーブルソーの天板と丸ノコを固定するためのベースの穴加工
まずは丸ノコをテーブルソーの天板に固定できるようにしていきます。
固定方法にはいろんなやり方がありますが、今回は丸ノコのベースから天板まで穴を貫通させてボルトで固定する方法にしました。
まずはポンチを使用して穴を開ける位置を決めていきます。
電動ドリルで穴を開けるのに丸ノコ本体が当たるので一度外しておきます。
前後の止めネジでベースと本体が固定されていたので止めネジを外せは本体を取ることができました。
切削油を垂らしてからベースの穴あけをします。
ベースと天板の穴の位置がズレないように一気に穴を開けます。
穴の位置は4つ角を開けました。
結局中心側に更に1ヶ所追加して穴を開けておきました。
合計5ヶ所の固定をすることにしました。
そうしたら1ヶ所だけボルトで固定し、
天板を返してボルトの皿取りを行います。
皿取りがやりにくいので養生は剥がしてしまいました。
皿取りが終わればボルトで丸ノコを固定すれば天板と丸ノコを固定作業が完了となります。
ここでは次の作業もあるので一度丸ノコは外しておきます。
丸ノコの配線の取り出しを後ろから横出しへ移動
次は、丸ノコの配線の取り出し位置を変更します。
というのも、マキタの丸ノコは本体から後ろに配線が出ているため、テーブルソーに組み込もうとすると線が箱部分に当たってしまうため、横出しにする必要があります。
まずは丸ノコをよく観察してバラしていきます。
モーター周辺のビスを外すことでバラすことができそうです。
ビスを外せばモーター側と刃物側を外すことができました。
持ち手部分のカバーが外れました。
刃物側とモーター側には手前に見える線で繋がれていたのでコネクタを外すことで完全にバラせました。
これがバラした状態です。
丸ノコの中身は初めてみました。
こちらが配線などが集中している部分になります。
電気に関してはほぼ素人なので詳しいことは分かりません。
なので、ここら辺の詳しい解説はできません・・・
後ろ側に出ている配線の固定金具を外します。
横から出すためにここに穴を開けて線を出すことにします。
線に付いているゴムの部材が18mmなのでこれに合わせて穴を開けます。
ちょうど18mmのホールソーがあったのでこれで穴を開けていきます。
後々押しボタンスイッチの配線をするのでここで一度線を切ってしまいます。
切ることで先程開けた穴に線を通すことができました。
配線の横出しができました。
あとは元通りに再度組み立てていきます。
よく分かりませんがプラスチックのカバーを取り付けて組んでいきます。
再度組み時はカーボンブラシを外さないとモーターと当たってうまく組めないことがわかりました。
なので一度カーボンブラシを外します。
カーボンブラシを外したらスムーズにはまりました。
元通りにビスを打ち込み、
カーボンブラシも取り付ければ元通りに組み立て直すことができました。
最後に下の配線が出ていた穴を塞ぎます。
塞ぐことができればなんでもよかったのですが、100均で買っていたパテが残っていたのでこれを使うことにしました。
これで穴の塞ぎも終わりで丸ノコの配線横だし作業が完了となります。
丸ノコの安全カバー取り外し
次に安全カバーを外していきます。
今回はテーブルソー用に固定して使用し刃の昇降時に邪魔になるので外しますが、通常の手持ちでの丸ノコの作業時に安全カバーを外すのは非常に危険なのでやめましょう。
まずは一度刃物を外します。
木屑が溜まっていたのでこの機会に掃除もしておきます。
安全カバーはスナップリングで固定されており、外す工具を持っていなかったので急遽アマゾンで購入しました。
安全カバーを外すことができました。
再度スナップリングを取り付けておきます。
押しボタンスイッチの配線
次に押しボタンスイッチを丸ノコに配線していきます。
この押しボタンスイッチは木工所などでも使用されるしっかりとした作りなのが特徴です。
押しボタンは露出型と埋め込み型がありますが、今回は見た目を意識して埋め込み型にし、背面には木屑の付着を考慮してケース付きを選びました。
電源のオンオフには通常の電源タップでも代用することは可能です。
ただ、電源タップだと誤操作が起きそうで危ないと思いました。
この押しボタンスイッチはボタンの位置が若干へこんでいるということと、ボタンの押し感が硬めでしっかりと押し込まないといけないので誤作動の心配がないということでこのスイッチを選びました。
ちなみにこのスイッチは220Vまでの電圧に対応できるので端子は3つずつ付いています。
3線の配線も可能ということですね。
配線処理をするのに電工ペンチを準備しました。
裸圧縮端子を使用してスイッチに結線します。
圧着端子のサイズは線の太さと固定するビスの太さで決まるとのことです。
今回は2-5というのがちょうどよいサイズです。
まずは黒い被覆を剥くのですが剥きすぎないように長さを確認します。
カッターを使用して黒い被覆だけを剥がします。
カッターで切れ目を1周させて引っ張れば剥がすことができます。
黒い被覆の中に2本の線があるので端子を取り付ける分再度被覆を剥きます。
今度は電工ペンチを使用することで簡単に剥くことができます。
剥く長さは取り付ける端子に1mm飛び出るぐらいとのことです。
ここの電気関係のちゃんとしたやり方は専門の資格を持った方のサイトを参考にしてください。
圧着端子と線をしっかりと取り付けます。
上手くつけることができれば引っ張っても端子が抜けることがありません。
この作業を丸ノコ本側とコンセント側両方の線にやりました。
最後にスイッチに圧着端子を固定すれば丸ノコに押しボタンスイッチの配線が完了となります。
それでは実際に動くかしっかりと試運転してみます。
自作のテーブルソー用の丸ノコの改造が完了
全ての丸ノコの改造作業が終わりました。
丸ノコをバラしたりスイッチを付けたりと色々いじったのでちゃんと動くが動作確認を行います。
まずは押しボタン側のスイッチをオンにして丸ノコのスイッチを入れてみました。
ちゃんと動きました。
実際に使用するときは丸ノコ側のスイッチを固定しておいて押しボタンでオンオフをします。
こちらも問題なくオンオフすることができました。
丸ノコを別のスイッチで動かすとブレーキ機能がなくなる
最後に配線してから知ったのですが、通常この丸ノコにはブレーキ機能がありスイッチを切ると刃の回転が早く止まるような機能があります。
ただ、結論からいうと押しボタン側でオンオフをするとブレーキ機能が効かなくなります。
これは電気の仕組み上3路など回生ブレーキなどに関して調べると分かるのですが、丸ノコ側でスイッチを切るとそれと同時にブレーキ機能がオンになる仕組みになっています。
ですが、丸ノコへの電気を押しボタン側で完全に切ってしまうと刃の回転と一緒にブレーキ機能もオフになってしまいブレーキ機能が効かなくなってしまうとのことです。
ブレーキ機能を使う為には押しボタン側を3路配線にするかリレーという道具を使うらしいのですが、今の私ではそこまで電気の知識がないので一旦ブレーキ機能は諦めます。
もしかしたらいつか配線をまたいじるかもしれません!
自作のテーブルソーを作る/丸ノコ改造編:まとめ
今回は自作のテーブルソーに使用する丸ノコの改造でした。
電気関係はほぼ素人で色々調べながらやってみましたが無事に動くことができました。
丸ノコのバラしもなんとか上手くできました。
普段は木工をメインとしてやっているので機械や電気の知識に関してはまだまだ足りないなと感じました。
今回の記事でひとまず、前回のテーブルソー作りの本体編が完結となります。
ここからはテーブルソーを置くためのスタンドや平行定規を作っていきます。
今のところテーブルソーのスタンドを先に作ろうと思っているので次回はスタンド作りをお伝えすると思います。
ぜひ次回の記事も見ていただければと思います。
この記事の内容はYouTubeチャンネルで動画でも公開しているので、ぜひこちらも見てみてください。