家づくりを始める方へ

分譲住宅と注文住宅は建物の品質が違う 下手な職人が入るのはどちらか教えます

住宅を購入するときに購入の仕方は大きく2通りに分かれます。

それは分譲住宅にするか注文住宅にするかです。

 

「分譲住宅の方が安いし、いろいろ簡単にマイホームが購入できそう」

「注文住宅にしてせっかくの一生に一度の買い物である新居はこだわりつくすぞ」

など新居に対しての考え方で分譲住宅と注文住宅のどちらを選ぶかが変わってきます。

 

ですが、分譲住宅と注文住宅の違いは購入の仕方だけではなく、「建物のクオリティー」にも違いが出るということはご存じでしょうか?

 

というわけで今回は分譲住宅と注文住宅の違いで変わる建物のクオリティーや工事現場の品質、職人の違いなどを元現場監督の私が解説をしていきます。

 

注文住宅か、分譲住宅か選ぶポイントを8つに絞ってまとめた記事です。

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分譲住宅と注文住宅の契約方法の違い

分譲住宅は売買契約

分譲住宅の購入の方法は基本的に売買契約になります。

売買契約とは、

買う側と売る側が契約を成立させたら商品と代金を移転する方法です。

 

簡単に説明すると、普段のスーパーやコンビニでの買い方です。

普段何気なくレジで買い物をしているのは、お金と商品をその場で契約が成立して権利を移転しているというわけです。

 

注文住宅は請負契約

分譲住宅に対して注文住宅は請負契約となります。

請負契約は、完成していない商品を契約して完成を約束してもらう契約です。

 

簡単に説明すると、形がない状態で商品を購入するということです。

なので、注文住宅を購入したお客さんは契約後は購入したお家が完成するのをワクワクしながら待っているんですね。

 

つまり分譲住宅と注文住宅の契約の仕方をまとめると、

分譲住宅は完成品を購入し注文住宅は完成前で購入をするというわけです。

 

実はこの契約のタイミングによって分譲住宅と注文住宅では工事現場でいろいろな違いが出てくるのです。

分譲住宅と注文住宅の現場での違い

お客さんがいるかいないかで職人の緊張感が違う

基本的に分譲住宅は工事中お客さんが付いていないはもうお分かりだと思います。

このお客さんがいるかいないかで、はっきり言って職人の緊張感が全然違います。

 

なぜなら、注文住宅はいつお客さんが見に来るかわからない、何かあればすぐにクレームが来るなど、さまざまな問題になる可能性があり、常にお客さんがいるという緊張感があります。

しかし、分譲住宅はお客さんがいないので、「絶対的なお客様という緊張感」がなく気楽に仕事をします。

 

この「気楽に仕事」ですが、品質という点ではマイナスになります。

気楽にということは緊張感がない状態で仕事をします。

なので、仕上がりが悪くなる傾向にあります。

 

また、職人の中では常に、

「お客さんが付いていないからいいや」

というあまい考えが働きます。

 

なので気持ち的にも注文住宅の方が緊張感を持ちいい意味でしっかりとした仕事をします。

 

下手くそな職人は分譲住宅に入る

職人といってもいろんな職人がいます。

正直、工事現場で働く全員が腕の良い職人なわけでもありません。

はっきり言って職人の中には下手くそはいます。

ですが、職人不足の今の時代、多少の下手くそなら目をつぶって住宅メーカーは仕事を任せます。

 

では、そのような下手くそな職人はお客さんがいない分譲住宅と、お客さんがいる注文住宅どちらに住宅メーカーは入れると思いますか?

 

もちろん、お客さんの付いていない分譲住宅に入れます。

 

新規や若手の職人は分譲住宅に入る

では新しく入った職人は若手の経験の浅い職人の場合も考えてみてください。

よその住宅メーカーから新しく入ってまだ基準やルールに慣れていない職人や、現場での経験が浅くどこかまだ心配なところがある若手職人がいるとします。

このような職人を分譲住宅と注文住宅どちらの現場を任せると思いますか?

 

もうお分かりですね。

分譲住宅に入ってもらいます。

 

新しく入った職人、若い職人にはお客さんが付いていない分譲住宅で経験を積んでから、腕が良ければ注文住宅に入ってもらうのです。

 

新規、若手職人は多棟現場に入ることが多い

新規、若手の職人は分譲住宅に入ることが多いと解説しました。

更に分譲住宅の場合、1棟だけ建てる場合は少なく、必ず2棟以上の区画を作り分譲地として販売していることが多いです。

この時現場では、2棟現場などの少ない棟数より4,5棟以上と多棟現場に新規、若手職人を入れることが多いです。

 

なぜだかお分かりですか?

 

これはベテランの職人が多棟現場にいることで新規、若手の職人がすぐにベテラン職人に聞くことができる体制を作るためです。

 

なので、逆を言うと少棟の分譲地では新規や、若手の職人が入る可能性が低いということです。

 

分譲住宅は完成前に契約をした方が良い

では、一見分譲住宅は質の悪い職人が作っていると思われますが、それを防ぐ方法があります。

それはまず、完成前に分譲住宅を契約することです。

 

住宅メーカーによって変わってきますが、メーカーによっては分譲住宅でも建物が完成する前に請負契約で先に契約をすることができます。

分譲住宅を請負契約にすれば、注文住宅と同じでお客さんがいる工事現場にすることができるというわけです。

分譲住宅でも請負契約ができるか知るにはチラシやサイトを見てみる

分譲住宅を工事が始まる前から売り出す住宅メーカーなのか、工事が終わってからしか契約できない住宅メーカーなのか判断するにはまず自宅に入るチラシで分かります。

 

チラシを見て完成前から売り出しの内容や現場見学会などの案内があれば、その住宅メーカーは建物が完成前から契約することができるでしょう。

 

それ以外は住宅メーカーのサイトを見てみる方法があります。

分譲住宅のページに、完成予定図などで販売をしていれば工事が始まる前か工事をしているときに販売をしているということなので、完成前に契約ができるでしょう。

 

完成品を見て購入できないというデメリットがありますが、住宅メーカーは絶対的にお客さんがいる住宅の工事に質の良い職人を集める傾向にあります。

なので、思い切って工事前に契約をすることをオススメします。

 

完成後の分譲住宅の購入を検討であれば、完成品を自分でチェックしよう

必ずしも分譲住宅は下手くそな職人が作っているわけではありません。

なので出来上がった分譲住宅を購入するのはダメなことではありません。

 

しかし、質がいい職人が作ったのかを住宅メーカーの営業や現場監督に聞けるわけもありません。

そんなときは自分で品質を確認しましょう。

 

工事現場で品質を確認する

工事現場を見ればその会社がしっかりした工事をしているのか、それとも適当に職人任せの管理できていない工事現場か直ぐに分かります。

 

勝手に工事現場に入ることはできませんが、気になる物件があるなら住宅メーカーに連絡すれば、だいたいは営業が付いて一緒に工事現場を案内してくれます。

そんなときに見てほしい現場で確認する9つのポイントがあります。

  1. 仮設トイレは普段から清掃されてきれいか
  2. 建物の玄関はキレイにしてるか
  3. 清掃道具は常備されているか
  4. 外の材料は丁寧に養生してあるか
  5. 現場内が整理整頓されているか
  6. 職人の挨拶があるか
  7. 確認表示板は適切に掲示されているか
  8. 敷地周りにケアネットを設置しているか
  9. 足場メッシュシートは設置されているか

この9つは良い現場つくりで基本中の基本です。

 

この9つのポイントは誰でも確認できます。

これを見るだけでも良い現場か悪い現場なのか誰でも判断することができます。

専門的な知識や検査ができなくても、管理されている現場かそうではないかは素人でも確認できるということです。

詳しくは下記の記事にまとめているので、ぜひ合わせてお読みください。

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モデルハウスで住宅メーカーのクオリティーを確認する

分譲住宅には必ず近くにモデルハウスか完成現場を見学できる物件を確保しています。

なので、モデルハウスを見学してみて住宅メーカーをクオリティーを確認してみるのもいいでしょう。

その際にチェックするのは難しい内容でなく、簡単な内容で確認できるので、

もしご興味があれば、下記の記事の読んでみてください。

素人でもわかるモデルハウスの品質の高さチェックポイント6選こんにちは、なおっぺ(@naoppeman)です モデルハウスを見学に行くときは間取りを見たり、実際の生活を想像したり、キッチンな...

 

分譲住宅と注文住宅の現場のクオリティーの違い:まとめ

  • 分譲住宅はお客さんがいないので職人は緊張感なく気楽に仕事しがち
  • 分譲住宅は注文住宅に比べて下手くそな職人が入る
  • 分譲住宅は新規、経験の浅い職人が入る

住宅メーカーとしても、お客さんが付いている注文住宅を優先するのは必然とも言えます。

だから分譲住宅は止めた方がいいというわけではありません。

腕のいい職人さんもたくさん分譲住宅を担当しています。

ですが、腕の悪い職人は分譲住宅をどうしても任せがちという住宅メーカーの考えもご理解ください。

 

だからこそ、しっかりと自分の目で「品質」を見極めて一生に一度のマイホームを検討してください。