先日ツイッターで紹介したDIYで作成したキーフックボードです。
昨日自宅で作成したキーフックです。
買ってきたパネルの塗装を剥がして黒板塗料を塗りました。
トリマーで溝を突いてパネルを差し込みました。
トメ切りの隙間は木工パテでごまかしました。 pic.twitter.com/iyVFGccjCp— なおっぺ@家づくり DIYブログ (@naoppeman) October 15, 2019
今回はこのキーフックボードの作成工程と作り方をご紹介していきます。
- 有孔ボードと100均のフックを活用したオシャレボード
- 黒板塗料でマットブラックのボードの色を演出
- 溝を掘って留め切りするなど、ちょっとしたテクニックのいる加工を実践
- キーフックボードの紹介
- キーフックボードのサイズ
- キーフックボードを作成する材料
- キーフックボードの作り方 1.材料を切り出す
- 鉋やトリマーを使用して加工をする
- 有孔ボードを組み立てる前に黒板塗料で塗る
- 仮組してみる
- 本組する
- 本組後は仕上げて完成
キーフックボードの紹介
今回作成したキーフックです。
4方向を留め切りで固定している枠材である木材の真ん中に溝を掘っています。
そして、その溝に有孔ボードを差し込んだ作りになっています。
見た目を良くするために穴の位置がきれいに並ぶように調整して有孔ボードをカットしました。
有孔ボードは木でできた合板が良かったのですが、100均ではMDFの素材しかなく、ホームセンターでは塗装品しかありませんでした。
なので、今回はホームセンターで購入した塗装品の有孔ボードを電動サンダーで塗装を落として自分好みに再塗装をしました。
留め切りとは45度の角度で切る方法のことです。
留め切りは少しのズレで隙間ができたりと加工が難しい方法の1つになります。
キーフックボードのサイズ
キーフック全体のサイズは高さ30㎝、幅30㎝になります。
枠材の木材の寸法は、
幅3㎝、厚さ2.5㎝になります。
鍵を引っ掛けるフックを10か所欲しいという、うちの奥さんからの要望があったので、10個付けれて大きくなり過ぎないようなサイズを意識して大きさを決めました。
キーフックボードを作成する材料
- 有孔ボード
- フック
- フックを固定する結束バンド
- 枠材用の木材
- 有孔ボード、木材用の塗料
有孔ボードホームセンターで塗装されているものを購入しました。
本当は無塗装が欲しかったのですが、私が買いに行ったホームセンターでは売っていなかったので今回は塗装を剥がして再度塗装をしていきます。
フックとフック固定用の結束バンドは100均で売っていたのでそちらを使用します。
フックが有孔ボードの穴に入るサイズかよく確認してから購入をしましょう。
フックは100均のセリアで売っていました。
四方の木材は家に余っていた赤松集成材を切り落として使用しています。
塗装は、有孔ボードに水性の黒板塗料、木材は無塗装にしています。
木材にはクリアなどでもいいので本当は何かしら塗装をした方がいいでしょう。
ちなみに有孔ボードの黒板塗料は一番真っ黒の「イクスミ・リングイネ
同じ黒板塗料を使用した結婚式用のウェルカムボードの作り方を紹介した記事になります。黒板塗料の参考に一緒に見て見てください。
┗【黒板塗料とベニヤで作る】ブラックボードスタイルウェルカムボードをDIYで作る方法
キーフックボードの作り方 1.材料を切り出す
有孔ボードをカットする
キーフックを作るのにまずは有孔ボードのカットから始めます。
カットする際に有孔ボードの穴の位置を考えて切る必要があります。
今回は枠の木材に溝を掘って差し込むので差し込む寸法を事前に伸ばす必要があります。
溝に有孔ボードを上下左右5mmずつ入るように作っていきます。
なので、木材に入り込むのが5mm、そして木材から穴までの寸法を10mmとして、カットする位置は穴から15mmの位置で有孔ボードを切るようにします。
そして切り終えたのがこちらです。
上下左右穴から15mmずつ伸ばした状態になっています。
有孔ボードをカットするときは穴の位置を考慮してサイズを決めてから切りましょう。
今回みたいに有孔ボードを差し込む場合は、差し込む寸法も考慮しないと穴の位置が変なところに来て見た目が悪くなってしまいます。
枠材の木材を切りだす
次に四4方の枠材として使用する木材を準備していきます。
私が使用したのは赤松集成材になります。
これは以前使用した時の余り材があったのでそれを活用しようということで赤松集成材にしました。
切り出すのは結構大変なので、ホームセンターでちょうどよいサイズの材料も売っているので、切り出さないように好みのサイズの木材を探すのもいいでしょう。
なるべく幅を落とすような加工はズレが生じやすいのでやらない方がいいです。
┗ホームセンターでSPFやホワイトウッドの木材を選ぶ6つのポイント
毛引きを使用して切るラインに墨を付ける
今回は赤松集成材を丸ノコで切り出していきます。
まず、同じ幅の材料を4本準備するので、『毛引き
そしてその線に合わせてカットしていきます。
最初は購入した丸ノコ用の定規でカットしていたのですが、途中から合板で自作した定規の方が狂いが少なく切れると気づき合板の定規で切っていきました。
ちなみに毛引きという工具は同じ幅で均一に墨をすることができるのであると結構便利な工具になります。
メジャーで2点、3点印を付けて点を切るよりも精度はいいですね。
毛引き
DIYでも使えると非常に活躍する工具の1つです。
鉋やトリマーを使用して加工をする
切り出した木材を鉋掛け
丸ノコで切った木材はノコ目などが残っていたりで表面がきれいではありません。
なので、鉋掛けして木材の表面を整えます。
削りすぎると全体のサイズにバラつきが多くなってしまうので、なるべく最低限の削る量で表面を整えるのがコツになります。
トリマーで溝を掘る
木材の表面を整えたら、有孔ボードを差し込むための溝を掘ります。
トリマーで溝を掘るときに材料をクランプで固定をするので、材料は長くとっておいた方がやりやすいです。
また、正寸にカットするのはクランプで固定をする都合上トリマーで溝を掘った後にカットをします。
溝の幅は6mmしています。
なぜかというと有孔ボードの厚さが5.5mmだったので、6mmのビットを使用してトリマーで掘っていくからです。
本当は5.5mmに合わせてピッタリで溝を掘りたかったのですが6mmより細いビットを持っていなかったので今回は6mmの少し太いビットで妥協して使用します。
そして、深さは5.5mm掘ります。
ここで、有孔ボードをカットした時を思い出してください。
有孔ボードをカットするときは、溝を考慮して5mm伸ばしでカットしました。
しかし、溝は5.5mmです。
なぜ0.5mm深く掘るかというと、有孔ボードの差し込む寸法と溝の深さをピッタリの深さににすると、微妙な誤差でパネルが溝に当たってしまい、四方の木材を組み合わせるときの隙などの原因になったしまうからです。
なので、溝の深さを若干深くしておくというわけです。
溝を掘る深さは実際に差し込むパネルの寸法より0.5~1mm深く掘ること。
トリマーのガイドは表面から当てること
トリマーにガイドを取り付けて溝を掘っていくわけですが、この時に仕上がりに左右する大きなポイントがあります。
それは、必ずトリマーのガイドを表に当てて溝を掘ることです。
なぜかというと、トリマーで木材の真ん中に溝を掘るといっても必ずズレが生じます。
材料の微妙なサイズの誤差や材料の反りなど、後はトリマーで加工する微妙なブレなどもずれが生じる原因となります。
なので、同じ面からガイドを当てた方がなるべくズレを少なくすることができます。
また、表からガイドを当てた方が、ズレが裏面になるので、表方見たときはズレが少なく見せることができます。
これに関しては『トリマーの使い方』などの記事を作成するときにでも再度詳しく説明しようと思います。
トリマーで溝を掘るときは必ず表面から掘るようにして溝のズレが生じにくいようにします。
材料によって表や裏などバラバラに加工をしてはいけません。
一度に掘ろうとしないこと
トリマーで溝を掘るときは何回かに分けて掘った方が溝がズレたり、予想外の方向に進んでしまうリスクを少なくしてくれます。
なので、今回は5.5mmなので2,3mmずつ2回に分けて掘るのがいいでしょう。
木材を45度の留め切りでカットする
45度の墨付けをする
トリマーで溝を掘ったら最後に木材を45度にカットしていきます。
カットする前に45℃に正確に墨付けをする必要があります。
私の場合は『プロトラクター
細かい墨付けになると差し金などより、スコヤ系の墨付け道具の方が精度が良くまた、このプロトラクターなら全ての材料に同じ角度で墨付けができるので非常に便利な工具になります。
墨付けの仕方は、まずは内寸を墨してから45度の墨をしていった方がズレなく墨をすることができます。
また、まず1本墨付けをして、そのあとはその1本から墨を移すように墨付けをしていくとどの材料も同じ寸法でズレなく墨をすることができます。
留め切りは精度が重要なのでプロトラクターなどを使用して正確に墨付けをしましょう
45度に切っていく
墨付けが4本とも終わったら正確に切っていきます。
我が家には卓上丸ノコや、テーブルソーなど精度良く切る電動工具がないので、
今回丸ノコで角度の調整できる定規を使用してカットしました
しかし、この丸ノコを使用しての留め切りは、大失敗でした。
なぜかというと材料が小さい為しっかりと固定ができず精度が悪い切り方になってしまいまた。
これならガイドを使用して手ノコで切った方がきれいにできたと思いました。
ひとまず何とか切り終えることができましたが、丸ノコは小さい部材を切るのはあまり適さないので止めましょう。
丸ノコで小さい材料をカットするのは危ないし精度が悪いので止めましょう。
角の面を取る
ここまで来たらほとんど組み立てるところまで来ていますが、組み立てる前に木材の角の面取りをしておきましょう。
組んでからだと面を取りにくくなってしまうので今のうちに面を取っておきます。
面を取るのはいろんな方法がありますが、今回は手っ取り早く、鉋を使用して糸面を取りました。
鉋なら2,3回鉋を通せば手早く面を取ることができます。
有孔ボードを組み立てる前に黒板塗料で塗る
有孔ボードと四方の木材が同じ色ならいいのですが、違う色にするのであれば、組む前に各部材を塗装しておきましょう。
組んでから塗装をするのは大変だし、きれいに塗装をすることができません。
私は今回、有孔ボードのもともとの塗装を剥がして水性の黒板塗料を使用しました。
色は一番黒い「イクスミ・リングイネ
それ以外にもいろんな色があるのでお好みで選んでみてください。
黒板として使用する予定はありませんが、艶なしのブラックに塗ることができたので、いい感じの雰囲気を出しくてくれます。
黒板塗料は艶の出ないマットな色に仕上がるので使い方によっては非常に便利な塗料です。
詳しくは下の商品紹介から詳しく内容を確認してみて下さい。
仮組してみる
ひとまず組み立てるまでの加工が一通り終わったので一度仮で組んでみまず。
パネルが上手く溝に入るか、溝が浅くないかなど見てみるといいでしょう。
私の場合は、丸ノコで留め切りした際のズレで溝とパネルが合わなっくなってしまったので、パネルを鉋で若干削って詰めました。
本組する
仮組で行けると思ったら本組をしていきましょう。
この留め切りの組み立てはいくつか固定方法がありますが、今回はボンドとビスそして目隠しダボを使用して組み立てていきます。
まずは留め部分と溝部分にボンドを塗って全体を組み立ててきます。
それと溝へも少しだけボンドを付けておきましょう。
この溝は強度は必要なく、パネルが後々動かなくするためのボンドなので、ちょろっと付けるぐらいで問題ありません。
ボンドを付けて組み立てたら、次に下穴を開けてビスを締めていきます。
この時一気に一本ずつ本締めすると、必ず歪みに繋がるので、全体を何回かに分けながら少しずつしていきましょう。
また、下穴を開ける際には、ダボを入れる穴も一緒に開けることができる『皿取錐
これで、下穴とダボ穴を一気にあけます。
本組後は仕上げて完成
隙間をウッドパテで埋める
最後に完成まで仕上げていきます。
まず、留め切りにしたときにどうしてもズレによって隙間ができてしまいます。
なので、この隙間をウッドパテで埋めましょう。
今回使用したのは、コニシボンドのウッドパテで色はタモ白色です。
この時に余分なパテはなるべく付属のヘラでなるべく落としておきます。
ビス穴へ木ダボを入れる
ビスを打った穴へダボをしてビス穴を隠します。
今回のダボを事前に同じ赤松の部材から作っておいたダボを使用します。
同じ材種のダボの方がダボが目立たずに仕上げることができます。
全体をサンダー掛け
最後に電動サンダーで全体をきれいに仕上げます。
この時留めで固定した材料どうしの部分の目違い(材と材のズレ)もサンダーできれいに平らに整えます。
この時、余ったウッドパテもきれいに削り落としましょう。
余計なウッドパテが残っていると塗装の時に塗りムラに繋がるので注意しましょう。
私が使用している集塵機能付きの電動サンダーはこちらです。
┗【ランダムサンダーのオススメ】木工職人が選んだボッシュのGEX125-1AE
隙間以外に残ったパテは塗装のムラに繋がるのできれいに削り落とすようにしましょう。
フックを付ける
本体が完成したので、最後にフックを付けています。
フックをまず等間隔に10個付けていきます。
今回のフックは有孔ボードの厚さに若干入らないので、トンカチで少し叩いて強引に差し込みました。
結束バンドでフックを固定
フックを有孔ボードに付けただけだとフックがふらつくので固定をする必要があります。
固定に選んだのは、結束バンドです。
有孔ボードを黒板塗料で黒色に塗っていたので黒色の結束バンドで固定をしました。
キーフックボードの完成
フックを結束バンドで固定をしたらキーフックボードの完成です。
今回は、壁に立てかけるように使用しますが、使い方によっては、背面に金具を取り付けて壁に固定したり、吊るすこともできますね。
色んな取り付け方にすることができる今回のキーフックボードでした。
気に入りましたら是非作ってみてください。