- 旗竿地とはこんな形の形状
- 我が家が旗竿地を選んだ理由は価格の安さ!
- 我が家で独自の視点で考えた旗竿地のメリットデメリットはこれ
私は埼玉から転職と移住を兼ねて栃木に引っ越してきました。
我が家が栃木で注文住宅を建てるとき、もちろん移住してきた者なので土地なんて持っていません。
住宅のこだわりはたくさん考えていたけど、土地に関しては全く考えていませんでした。
そんな土地のことは二の次だった我が家が、土地を決めたときの話を紹介しようと思います。
我が家は旗竿地という変形地を選びました。
そんな嫌われ者の土地を我が家独自の考えで好んで購入しました。
他の世間一般的な意見とは少しずれた考えを読んでみてください。
旗竿地を検討する上で違う視点で考えることができるかもしれません。
こちらは、我が家が計画の難しい旗竿地で工夫したお家の配置計画の工夫などを紹介しています。
我が家の新居の土地探しは散歩
散歩で見つけた旗竿地
埼玉から移住してきて3か月ぐらいしたときです。
移住したばっかりなので、周りを知るためにも嫁とのんびり散歩していました。
散歩しながら空地や売地を見ては「ここで家を建てるとこんな間取りになるかな」とかを嫁とよく話していました。
そんなときに今契約した旗竿地の土地を見つけたんです。
田舎では珍しい旗竿地
いろんな土地を見ていた中で興味を持った土地は旗竿地という田舎では珍しい形の土地でした。
旗竿地とは下の図のような旗と竿のような土地の形を言います。
竿の部分がアプローチになり、旗の部分に建物を建てます。
別名、敷地延長地とも言います。
私が監督の時は敷地延長を略してシキエンと呼ぶことが多かったです。
埼玉で現場監督をやっているときは旗竿地の現場がよくありましたし、この旗竿地の現場を担当することも多々ありました。
しかし栃木ではあんまり見ないです。
なぜなら旗竿地は地価が高かったり、狭い土地しか手に入らないような、埼玉や東京に多くなる傾向にあります。
栃木のような土地の価格が安くて、広く持てる敷地がある田舎だと、旗竿地という変わった土地を作る必要が基本的にはないんです。
旗竿地は全く人気がありません
旗竿地は人気がありません。
そりゃそうですこんな異形の土地、普通は手を出しません。
ましてや、栃木の安く土地が手に入る田舎の環境ではなおさらです。
実際我が家が契約した旗竿地の土地は4~5年は契約にならずにずっと売れ残っていたみたいです…
そのため、もともと3件売り出していた土地でしたが、2件はすでに契約済みで建物もとっくに完成して、入居済みです。
おそらく、入居している方からしたら「やっとあの土地やっと売れたか」という反応だと思います。
~~補足2019/8/27~~
後々新居へ引っ越ししてから聞いたお隣さん情報ですが、販売当初よりもかなり金額が安くなっていたらしいです。
ざっと購入した時よりも1.5倍は高かったです。
こういう売れ残りで人気のない土地は狙い目です。
人気がないからこそ“格安”の旗竿地
田舎で特に人気のない旗竿地ですが、人気がないからこそのメリットもあります。
それは販売価格が、かなり格安ということです。
通常の四角の形の土地に比べると我が家は6割ぐらいの値段で買えました。
仮に四角の土地が2000万なら旗竿地は1200万で買える計算です。
その分浮いたお金で建物の方に費用をを回すことが出来ました。
我が家は移住してきたばかりで、かつ転職して年収も下がったので新居に掛けるお金がありません。
そのためこのような旗竿地でコストダウンができたのは非常に良かったです。
契約するときに住宅メーカーがさらに販売額の10%を値引きしてくれました。
それほどに旗竿地は売れなくて苦戦していたみたいです。
旗竿地を選んだ理由を紹介
メリットデメリットを理解して旗竿地を検討しよう
旗竿地を選んだ理由は価格以外にもいろいろありました。
ここからは旗竿地のメリットデメリットを紹介し解説しようと思います。
旗竿地をもし選ぼうとしている方は、
これから紹介するメリットデメリットを理解し、今後一生住んでいけるかをよく考えてください。
はっきりしたデメリット、不便さが旗竿地にはあります。
それを理解したうえで購入は考えてください。
メリット
- 土地の価格が安い
- 前面道路から離れていて、プライバシーを確保しやすい
- 竿部分のコーディネートを楽しめる
- 外壁に費用を割く必要がない
- シャッター不要
デメリット
- 日当たり風通しの悪さ
- 竿部分の工事費
- 車の駐車のしやすさ
- 電線の引き込み時のポール設置デメリット
- 防犯面
- 日当たり風通しの悪さ
- 竿部分の工事費
- 車の駐車のしやすさ
これらが、我が家が考えたメリット、デメリットです。
世間一般の旗竿地に関しての意見とはズレがあります。
我が家はこのように思ってたという感じで、ご理解ください。
では、わかりにくいと思うので解説していきます。
私が考える旗竿地を選んだメリット
1.旗竿地は土地の価格が安い
これは先ほども伝えましたが、旗竿地になるだけで、そこの地域の相場より格段に安く買えます。
コストを優先するなら旗竿地は非常に魅力的です。
2.旗竿地は建物が全面道路から離れていて、プライバシーを確保しやすい
旗竿地は竿部分のおかげで、前面道路からの視線が入ることがありません。
前面道路からの視線というと、「見ず知らずの人の車内からの視線や、歩行者」ですね。
我が家は土地の竿部分を見られることがあっても、旗の部分の家の中まではまず見えません。
奥まった場所で自分たちだけの空間を作ることができます。
しかし、反対に旗竿地はプライベートがないという方もいます。
それは、住宅が建つ旗部分は奥まった位置にありほとんどがその建物周りは近隣の住宅に囲まれているからです。
仮に住宅密集地で四方から近隣の方からの視線が気になるつくりだとちょっとデメリットかもしれません。
我が家はどうかというと図で説明するとこんな感じです。
図の上が北ですが、
まず北面は近隣の建物との間に近隣の庭を挟んでいるので建物同士の距離があります。
東面はアパートですが、駐車場を挟んでいるので距離があります。
また東面に関しては高さ1800mm程の目隠しフェンスを設置予定です。
西面は近隣と面していますが西日の対策から、建物の窓を減らしてるのでプライバシーに関して問題なし。
そして南側は我が家の庭を作るので、建物同士の間に庭の分距離がある。
このような理由から窮屈でそれほど近い距離で見られるという環境でもないと判断しました。
旗竿地は良くいうと前面道路から奥まったところに建物が建つのでプライバシーが確保される。悪く言うと周りが近隣の住宅で囲まれるのでプライバシーがないという見方があります。
3.竿部分のコーディネートを楽しめる
竿部分つまり建物までのアプローチ部分ですね。
この竿の部分をどう考えるかで旗竿地をいいと思うかが変わると思います。
アプローチ部分で遊び心を思う存分出せるDIYの空間になります。
車が入るスペースは最優先で考えないとなので、その次に人が歩く動線に石張りのアプローチを作成して、夜になると暗いから自分の好みの照明を付けて、近隣との境にはウッドフェンスを設置するなどいろいろ入居してから遊ぶことが出来ます。
ネットで調べるといろんなおしゃれな作りがあります。
いつかそんな風に紹介できる空間を作ってみたいですね。
4.外壁に費用を割く必要がない
旗竿地ならではですが、客人等を招いても、アプローチから見える外壁ってほとんどないんですよね、はっきり見えるのは玄関周りぐらいです。
さらに遠くから眺められることもないです。
そんな外壁にはコストを割きません、
最低限の満足する仕様にし、余計な費用はかけないようにしました。
でも本当は塗り壁が良かったんですが、内装に費用をかけようと簡単にあきらめました。
5.旗竿地はシャッター不要
おそらく旗竿地にシャッターは不要と考えるのは私だけではないでしょうか。
旗竿地に建つ建物は前面道路に面してないとお伝えしました。
我が家の新居にはシャッターを付けるような大きなサッシは南面に2か所あるんですが、思い切ってシャッターを無くしてコストダウンしました。
そもそも我が家は夫婦揃って賃貸に住んでいた時にシャッターを閉めないんです。
なので絶対に新居に引っ越してもシャッターを閉めません。
これはリモコンでの電動シャッターでもやらなくなると思います。
そもそもシャッターってどんな理由で必要になると思いますか?
まず1つに飛散物によるサッシの破損防止です。
台風が来た時の飛散物でサッシが割れたら最悪ですよね。
でも我が家って旗竿地なんで、家の周りにそもそも飛散物がないです。
我が家の周りは家が建っているか目隠しフェンスです。
近くに大きな木もなければ前面道路から離れているので、道路からの飛散物もないと考えてよいと思ってます。
次にシャッターの役割はプライバシーの確保。
これも旗竿地だからプライバシー確保されてるので問題なし、カーテンあれば十分。
それと防犯のため。
シャッターを下げた状態で家の中に入られたら、もう泥棒に気づくことはありません。
などなど考えたらもうシャッターいらないということになりました。
それと本当はこれが一番の理由だったかもしれません。
それはシャッターを付けるとダサいってことです。
南面に大きなサッシにシャッターを付けるとサッシの上にはごっついシャッターBOXが付くし、サッシ枠にはシャッター用の太い枠が追加されます。
これが外観を一気にダサくします。
このような理由から我が家はシャッターはなくしました。
旗竿地を選んだデメリット
1.旗竿地は防犯面で対策が必要
旗竿地のデメリットの定番です。
住む人にとってプライバシーが取れるということは泥棒が敷地内に侵入して周りから気づかれにくいということです。
特別な対策が必要になるかもしれません。
今のところ防犯カメラ設置をしようかなとも思ってますが、手っ取り早いのがアルソックのシールを玄関に貼ろうかなと思ってます。
このような何かしらの対策が必要になると思います。
今のところ簡単にできることとして下の商品を検討しています。
泥棒ってALSOKなど対策してる家は候補から外すらしので、アピールとしてはいいかと思ってます。
2.旗竿地は日当たり風通しが悪くなりがち
旗竿地は周り建物に囲まれると風通しが悪くなったり、日が入らなくなります。
では我が家はどうか確認してみましょう。
我が家は近隣と距離がある程度離れているので通風は問題なしです。
そして1番問題なのが日当たりです。
特に日当たりは南面が重要ですよね。
我が家の南面はどうなっているかというと、先ほどの図を再度載せます。
南面には平家が建っています、しかも築浅です。
もう何10年も建て替えは考えられません。
そして我が家の庭は南面にするので、建物へ入る日は南面に庭と平家のおかげで問題なく入ります。
3.竿部分の工事費
旗竿地は土地代が格安ですが工事費が気をつけないと高額になります。
まず電気にしても水道にしても、竿部分の距離分工事が多くなります。
そうなると、もちろん工事費は高くなります。
また細かい話になりますが、竿部分の幅が狭いと住宅の工事時にレーカーや生コン車が入れないので手運び代が発生します。
なので、もし土地と建物の契約が同じ会社であれば、工事の費用に関して詳しく聞くことをおすすめします。
我が家の旗竿地の外構工事の砂利敷きと土間コン工事の見積書を公開しています。
4.旗竿地は車の駐車がしにくい
竿部分に車が通るのでバックでずっと下がらないといけません。
運転に不安の人はちょっと不便かもしれません。
また竿部分の幅が3mぐらいだと車一台しか通れないので縦列駐車での駐車になります。
では我が家はというと、まず竿部分の幅は4mです。
ギリギリ2台通れます。
旗竿地で幅4mはかなり広く珍しいです。
さすが田舎の旗竿地です。
そして我が家は縦列駐車が嫌だったので建物の配置計画を工夫して、縦列を避けました。
そうすることによって2台横並びにして、駐車ができるようになり、旗竿地のデメリットを解消することができました。
長い距離のバックはどうしようもありませんが…
危なくないようにライトはつけておきます。
我が家の実際にアプローチ部分に設置した照明に関して詳しくは下の記事をよろしければ読んでみてください。
5.電気の引き込み線のポール設置
旗竿地は前面道路から建物までの距離が長いため敷地内に引き込み線用のポールを立てる必要があります。
これがけっこう邪魔になる位置に立つ可能性があるので工事前に確認をおすすめします。
また引き込み線が敷地内にを通るので竿部分の上部には引き込み線が通っている時が多いです。
我が家は運良く、東側の賃貸アパートの敷地にある電柱から引き込むことに最初から決まっていたので、ポールを立てる必要がなく、引き込み線が竿部分に通ることもなかったんです。
これはラッキーでした。
ポールを立てると2台並べての車の駐車に黄色信号が付くところだったので、本当良かったです。
旗竿地に関してまとめ
さあ今回は旗竿地に関しても内容を書きました。
我が家は敷地延長にして良かったと思ってます。
その理由はやっぱり“値段が格安”なことです。
土地でコストを抑えられた分、内部にたくさんのこだわりを入れることができました。
この記事はちょっと世間とはずれた考えや、違う視点を知ることができたかもしれません。
この記事を読んでいただき旗竿地を検討している、今後検討する方のアドバイスにつながればと思います。
我が家の工事の進捗を毎週公開して元現場監督の私が解説しています。