今回はテーブルソーの平行ガイドを作っていきます。
今までテーブルソーの本体作りや、丸ノコの改造、専用のスタンドを作ってきましたが、
今回の平行ガイドを制作すれば一旦は使用できる状態になります。
過去の記事でテーブルソーに関して色々書いているのでよろしければこちらも見てください。
こちらの記事の内容はYoutubeでも公開しているのでよろしければこちらもご視聴お待ちしています。
自作テーブルソー用の平行ガイドの特徴
それではまず、制作した平行ガイド特徴を簡単にお伝えしてから制作時をお見せしていこうと思います。
特徴は大きく3点になります。
- アルミフレームと木板で頑丈な定規にする
- ブレが少ないように前後の板を強固な作りに。
- 前後による2カ所固定で切断時にズレることのない固定方法にした。
この3点がポイントとなっています。
というわけで、ここからは制作過程をご覧ください。
テーブルソーの平行ガイド作りアルミフレームに木板を貼る
まず準備したのがこちらのアルミフレームです。
こちらは30×60のサイズになります。
ただ、このアルミフレームをそのままガイドとして使用すると溝があり、縦引きしているとに引っかかりそうだなということで、今回はこのアルミフレームに木板を貼ることにしました。
その木板がこちらになります。
この木板はマコーレという材種で木目が素直なので狂いが少なく、それでいてある程度の硬さもあるというなんとも高性能な木材になります。
また、一般的なホームセンターに売っている木材に比べても茶色い色がカッコいいですね。
今回はこの木板を粘着力の強い両面テープで固定します。
ビス穴は見せたくなかったのと、ボンドで固定すると後々何かの時剥がせないということで両面テープにしました。
接着力が強いので一度貼ったら力ずくで剥がさない限り剥がれることはありません。
横板を先に張った後上側も張ります。
後々治具を作るときにアルミフレームの溝が見えてた方が便利かなとも思ったのですが、とりあえずは一度張ってしまいます。
次にアルミフレームと木板をスライド丸ノコでカットしました。
テーブルソーの奥行きが50㎝なので、2mm長くして50.2㎝の長さでカットしました。
テーブルソーの平行ガイド作り前後の固定用板の制作①
次にこのガイドを固定するための前後の板を作っていきます。
ガイドに合わせて罫書きをして、
こちらの使用しているマーキングゲージは自作のものになります。
もし興味がありましたら下の記事もご覧ください。
このようなT型の加工をしていきます。
まずはギリギリまで、スライド丸ノコで切れ目を入れます。
奥は刃が届かないのでこのような状態です。
残りはジグソーで切り落とします。
角の残った部分はノミで綺麗に仕上げます。
先程板が1枚完成したら、先程の板を型にしてもう一枚作っていきます。
大まかにはジグソーでサイドカットして、
先程完成させた板を両面テープで貼り合わせます。
そうしたら、トリマーテーブルに目地払いビットを装着して、型に合わせて余計な部分を削っていきます。
こうすることで全く同じ形の板を作ることができました。
ふたつ重ねているので一緒に穴加工もやっておきます。
こちらはボルト固定時の穴になります。
https://www.naoppedielandschaft.work/?p=
トリマーのビットは角が丸く仕上がってしまうので、ここだけは手加工が必要です。
完成したら、両面テープを剥がします。
このように同じ板が2枚完成しました。
それではアルミフレームに先程の板を固定するためアルミフレームのここの穴にタップを切っていきます。
ドリルで使用できるタップを購入してみました。
ドリルで真っ直ぐタップを切ります。
そうしたら先程の板をボルトで固定します。
ひとまず形になったのでテーブルソーに合わせてみます。
仮で平行ガイドを取り付けてみる
一度平行ガイドを固定してみます。
な前側に付いているスロットレールを利用して固定をします。
レールに合わせて穴を掘って、
仮で固定してみました。
写真だと伝わりにくいですが、奥側に力を加えると平行ガイド動いてしまいます。
これだと全く使用することができないので大きな改善が必要になります。
テーブルソーの平行ガイド作り前の固定用板の補強
まずは前後の板の厚さをもう一枚貼り合わせて補強をします。
このようにボンドで貼り合わせました。
あとは最初にやった工程と同じです。
こういう加工ができるのでトリマーテーブルは簡易的でも一台あると便利ですね。
前板はさらに力を加えた時合板が反ったりしないように補強板を取り付けます。
ボンドの硬化を待てない時はこのように、部分的に瞬間接着剤を使用すると便利です。
ボンドが乾いていなくても、瞬間接着剤が固まっていればこのようにビスでの固定作業をすることができます。
前板はこのように補強されました。
これで平行ガイドの横の力に負けないかなと思います。
テーブルソーの平行ガイド作り後ろの固定用板のロック機構
次は後ろの板ですが、こちらの板は最初ロック機構を付けていなかったのですが、前後でロックできるように後ろの板にもロック機構を作ります。
ただ、後ろ側にはスロットレールが付いていないので少しばかり工夫が必要となります。
ボール盤でいろんなサイズの穴を開けていきます。
皿ボルト用の皿を取っておきます。
反対側からも穴を拡張します。
完成した加工がこんな感じ、これだとまだなんだかわかりませんね。
まずは裏側に鬼目ナットを仕込みます。
そうしたら、こちらがネオジム磁石になります。
皿ボルトの皿部分に磁石の力で固定されます。
皿ボルトにはノブボルトを取り付けました。
これで、ノブを回すと磁石が前後して動きます。
つまり、後ろの板でのロック機構の仕組みはネオジム磁石がテーブルソー本体を押すことで平行ガイドが固定される仕組みとなっています。
磁石なので、締め付けた時のボルトの回転運動とは繋がっていないので、テーブルソー本体を傷つける心配もないということでこの仕組みにしました。
ただ、強く締めるとテーブルソーの本体が凹みそうなのでフェルトを貼ることで解決しました。
後ろの板は両脇の出が不要なのでカットしてしまいました。
先程のネオジム磁石には滑り止めと、割れ防止、テーブルソー本体の凹み防止のためにフェントを張っておきます。
ネオジム磁石は磁力が強いのでフェルトを通しても落ちることはありません。
テーブルソーの平行ガイド作り前板の固定用ハンドル作り
それでは次に前板用のハンドルを作ります。
補強のために奥行きが出てしまったので全ネジボルトと長ナットを利用することにしました。
ある程度の長さで全ネジボルトをカットします。
カットはジグソーにしました。
切断面は鋭くなっているので鉄鋼用のヤスリでヤスリます。
次に長ナットの加工です。
ここにはボルトを通す穴を開けていきます。
ドリルの刃が痛まないように少しずつ穴を大きくしていきます。
最終的にM8のボルトを通したかったので8.5mmの穴を開けました。
ボルトと長ナットは金属用の接着剤でしっかりと固定をしておきます。
これで、全ネジボルトと長ナットの加工が完了です。
テーブルソーの平行ガイド作り仕上げのオイル塗装
平行ガイドを取り付ける前に塗装をしておきます。
塗装はオイルを塗ろうと思いますが、いつものワトコオイルのナチュラルと、ブラックのオイルステインで悩みました。
ブラックを試しに塗って見ましたが、なかなかいい色です。
そもそもテーブルソー本体を作るときは木質感を出さない工夫をしていたのでブラックで塗った方が木の感じが出にくいなとも思いました。
ただ、結局悩んだ結果いつものワトコのナチュラルを塗ることにしました。
最初に張った木板のマコーレがオイルを塗ることで非常にいい色合いを出しそうだなと思いこちらにしました。
後々オイルなのでブラックするときは上から塗ることもできるのでひとまずクリア塗装にします。
自作テーブルソーの平行ガイドの完成
というわけで平行ガイドが完成したのでテーブルソーに取り付けてみます。
まずは前のハンドルを取り付けます。
穴を開けた長ナットに六角ボルトの半ねじタイプを差し込みます。
ハンドルとして使用するのでねじ山がなるべくないやつを選びました。
先端はダブルナットで固定しておきます。
こんな感じでハンドルの完成です。
試しに平行ガイドを固定してみます。
補強と前後のロック機構により全く動くことがなくなりました。
完成したテーブルソーの試運転
それでは早速完成したテーブルソーを試運転してみます。
まだ、割刃や安全カバーがないのでキックバックなどには気を付けて作業します。
比較的柔らかくカットしやすいランバー材をカットしてみましたが、ちゃんとカットできています。
端材で汚いですが、ツーバイフォーです。
テーブルソーを自作するとき最低でもツーバイフォーは切ることができる刃の出にしたのでこのようにカットすることができています。
無事縦割りすることができました。
今取り付けている刃がチップ数が多く縦引きには向かず、かつかなり昔の刃を使用しているので切れ味が落ちていました。
新しい刃に交換したらもっとサクサク縦割りができそうです。
自作テーブルソーの笛こうガイド作り:まとめ
というわけで今回は自作テーブルソーの平行ガイド作りでした。
これでひとまずやっとですが、使うことができるテーブルソーになりました。
ただ、このテーブルソーはまだ、割刃や安全カバー、インサートプレートもありません。
また、クロスカットや、拡張テーブルなんかも欲しいところです。
やり始めると自作テーブルソーは止まらなくなりますね・・・
一旦はこれで使えるようになりましたがまた、色々やっていこうと思います。
こちらの記事の内容はYoutubeで動画で見ることができます。
ぜひこちらもご視聴してみてください。