今回はトリマーの使い方ということで、
「円切りをする方法」を解説していこうと思います。
トリマーを使えば、きれいに円に木材を加工することができ、やり方次第では、厚みのある木材もきれいな円にくり抜くことができます。
なので、今回説明するトリマーでの円切りの方法を参考にしてくれればと思います。
今回トリマーの使い方を解説するにあたって実際に下の丸型の時計を作成した時の作業風景をもとに紹介していきます。
下の動画では実際に加工しているところが見れるので参考にしてみてください。
上の動画の内容をより詳しく解説しているブログの記事はこちら
今までのDIY作品は下の記事で一覧として見ることができます。
トリマーはマキタの3707FCという商品を使用しています。
詳しくは下の記事で紹介しています。
トリマーの基本的な使い方は下の記事で解説しています。
薄いベニヤ、合板を円切りする方法
まずは、薄い材料を円切りでくり抜いていく方法を解説します。
厚い無垢材を円切りするときにもこの加工をして型板を作るのでよく覚えておいてください。
1.加工する部材の中心に印をする
今回はこの合板を円切りします。
円の大きさは直径20cmのサイズにくり抜きます。
最初に加工をする部材に円切りする中心となる位置を印付けします。
2.トリマービットとガイドのセッティング
次にトリマーをセッティングしていきます。
使用するビットは6mmのストレートビットです。
トリマーを購入するときにセットで付いてくるオーソドックスなビットです。
それと、付属で付いてくるトリマービットを写真のように組み合わせてトリマーに取り付けます。
3.トリマービットをビスで材料の中心に固定する
トリマービットにビスを打ち付ける穴があるので、そこに先ほど印を付けた材料の中心に打ち付けます。
この時、ビスは締めすぎるとトリマーの動きが悪くなってしまいます。
反対に緩すぎるとトリマーがぶれやすくなってしまうので締め加減に注意しましょう。
4.トリマーガイドの長さを調整
ビスを固定したらトリマーガイドの長さを調整して、加工する範囲を決めます。
この時ビットは加工する範囲の外側に合わせます。
間違って内側で加工する位置を合わせるとビットの太さ分小さくなってしまうので気を付けてください。
5.トリマーのビットの深さを調整する
最後に加工する深さを調整します。
最初は0.5~1mm程度で浅めに加工をした方がいいでしょう。
いきなり深く加工をしようとするとトリマーがぶれてしまう可能性があります。
それとトリマーを使い慣れていない方も最初は浅めに加工をして慣れてから深く加工をしていった方がいいでしょう。
6.くり返し深さを調整して円切りをしていく
それでは、実際にトリマーのスイッチを入れて円切りしていきます。
最初のスイッチを入れるときに材料にビットが当たっているとぶれる可能性があるので、少しトリマーを浮かし気味にしてビットと材料を離してスイッチを入れた方が安全です。
1週加工したら、2,3mmビットを深くしてまた1週加工をするを繰り返して円切りを進めていきます。
最後切り抜くときは材料の下に捨て板か何かを敷いた方が作業台が傷つかないのでいいでしょう。
7.ベニヤの円切りが完了
最後まで加工を進めればトリマーでの円切りが完了です。
結構きれいに加工できているのがわかると思います。
厚い木材を円切りする方法
それでは次に厚い木材を円切りする方法を紹介します。
先ほどのベニヤを円切りするトリマーガイドを使用した方法でも加工はできますが、あまり材料が厚いとビットをより出しての加工になりぶれが多く精度が安定しない可能性があります。
なので、私は型板を作って「ガイドベアリング付きストレートビット」というビットを使用して円切りをするという方法をとっています。
1.型板を一度固定して墨をする
まずは事前に作った型板をビスで固定して、型板に合わせて墨を付けます。
2.余計な部位を切り落とす
墨をした周辺の不要な部位を丸ノコや手ノコで切り落とします。
何回も繰り返し少しずつ切り落として円形に近い形にします。
これはちゃんと理由があります。
この後トリマーで型板に合わせて削っていくのですが、トリマーのビットが内側と外側両方に材料が当たっていると負荷が大きくなりこれもブレる原因にります。
なので、なるべく加工する円の縁は切り落とすことで、トリマーのビットが片面の材料だけ当たるようにすることで安全で精度よく作業ができるます。
3.ガイドベアリング付きストレートビットで型板に合わせて削っていく
それではトリマーを使用して円切りの加工をします。
先ほどの型板は再度取り付けておいてください。
ここで使用するビットが「ガイドベアリング付きストレートビット」というビットになります。
このビットは、ベアリングが付いておりベアリングが型板に当たって型板に沿ってビットの下の刃で削ることができるという優れものです。
ガイドベアリング付きストレートビットの使い方は下の記事でも解説しているので参考にしてみてください。
最初は型板にベアリングが当たる深さで削っていきます。
1週削ってみた感じがこんな感じです。
型板に沿って削れているのが分かると思います。
こちらが更に深く削って2週目です。
この調子で繰り返し削っていきます。
ある程度削ると型板無しでも材料にガイドベアリングが当たるようになるので、型板は外してしまいましょう。
このままこのガイドベアリング付きストレートビットで最後までくり抜くことができればこれで厚みのある材料の円切りが完了となります。
しかし、厚みがありビットの刃が最後まで当たらない場合は次の加工方法をしていきます。
4.フラッシュビットで残りをくり抜く
トリマーのビットを交換します。
これは「フラッシュビット」といって、芯材とベニヤで作られるフラッシュ構造の際にベニヤを芯材に沿ってくり抜く加工をするときに使用するビットです。
中間の位置と先端に刃が付いており、その間には刃が付いていないので、ここをガイドとして、中間の位置にある刃でくり抜きます。
この方法はフラッシュビットだけでなく目地払いビットでも同じ加工ができます
フラッシュビットを使用して先ほどと反対側から残りの削れなかった部分をくり抜くように加工をします。
残りの部分がきれいにくり抜くことができています。
5.厚みのある木材の円切りが完了
これで、厚みのある材料もくり抜くことができました。
トリマーを使用するればこのように丸型の作品もきれいに精度よく作ることができます。
トリマーで円切りする方法:まとめ
薄い材料なら、
ストレートビットを付けてトリマーガイドを装着して中心を軸としてクルクルとトリマーで繰り返し削っていきます。
厚い材料なら、
型板を一度作ってからガイドベアリング付きストレートビットで型板に合わせて削っていう方法でした。
トリマーは上手く活かせばいろんな便利な加工ができるのでぜひ活用してみてください。
下の記事はトリマーの商品数が豊富なRYOBIのトリマーを比較してみた記事です。
トリマー選びの参考にしてみてください。