木工How-to 中級者編

トリマーを使用して金物に合わせて木材を誤差なくピッタリ掘る方法を解説

トリマーを使用して 金物に合わせて木材を誤差 なくピッタリ掘る方法を解説

DIYを続けているとこんなことを考えます。

「この金物をこの木材に埋め込みたい…」

「箱を作って蓋を付けるのに丁番を埋め込みたい…」

など

ようは金物を金物の形に木材を掘って埋め込みたいということです。

 

ですが、どのように加工をすればいいのかわからない。

ノミ?ドリル?ノコギリ?

今回はそんなDIY好きの方へ、トリマーを使用した金物に合わせて木材を掘る方法を解説していきます。

 

そして、トリマーでも今回はガイドベアリング付きストレートビットというちょっと見慣れないビットを使用します。

なのでこのビットに関しても解説して行こうと思います。

 

 

下の記事はトリマーの便利な使い方を3つに絞って解説している記事です。

トリマーの基本的なことを知りたい方はまずこの記事を読んでことをおすすめします。

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ガイドベアリング付きストレートビットでできること

トリマー 加工

今回使用するガイドベアリング付ストレートビットですが、まずはこのビットを使用することでどんな加工ができるのかを説明しようと思います。

ガイドベアリング付ストレートビットで私が主に便利だと思う加工はこの2点です。

  1. 金物に合わせて治具を使って掘ることができる
  2. ストレートガイドがなくても当て木をガイドにすれば斜めでも溝を掘ることができる

この2点以外にも工夫をすれば、いろんな加工ができます。

 

トリマーとガイドベアリング付ストレートビットを使用すれば、ホールソーで穴を開けるよりきれいにかつ真っ直ぐ穴を開けることもできます。

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金物に合わせて治具を使って掘ることができる

今回はこの加工をメインに解説をしていくわけですが、治具を使った加工方法を覚えると、上の写真のように金物を木材の内部にはめ込むことができます。

なので、見た目もスッキリして作品のクオリティーが上がること間違いありません。

それ以外にも扉などの丁番の加工などもできて作品の作れる幅がグッと上がります。

 

ストレートガイドがなくても当て木をガイドにすれば溝を掘ることができる

ガイドベアリングがあるので、このベアリングを当て木に当てながら加工をすればストレートガイドがなくても、溝を掘ることできます。

 

ちなみにストレートガイドを使用した溝掘りとはこのような加工です。

トリマー ストレートガイド 加工

このようにストレートガイドは部材の端にガイドを当てて使用するので端からの起点で溝を掘ります。

なので、ストレートガイドを使用した加工は端から離れた位置や斜めなどの加工はできません。

ガイドベアリング付ストレートビットの紹介

こちらが治具をガイドとして掘り込む時に使用するガイドベアリング付ストレートです。

このビットの特徴はビットの一番下部に刃が付いておりその上にベアリングが付いていることです。

これにより治具のガイドにベアリングが当たり、治具の下の彫り込みたい部分に刃が入り掘ることができるということです。


出典:大日商工業株式会社

 

また、このガイドベアリング付ストレートは下に付いている刃の大きさに種類があります。

金物加工などで使用するなどでは一番刃の小さいサイズの6mmの浅掘り用を購入しましょう。

 

 

金物に合わせて木材を掘る方法

1.金物を準備する

まずは、加工をする前にはめ込む金物を準備をしましょう。

なぜなら準備した金物を使用して治具を作るからです。

寸法図などをもとに治具を作るより実物に合わせて治具を作った方がより正確に加工をすることができます。

 

2.治具を制作する

それでは治具を制作していきます。

上の治具が今回作成する完成形になります。

 

治具制作に必要な材料

治具を制作するのに必要な材料は、ベニヤや合板などの板物の材料です。

余った切れ端などを利用すればOKです。

「ガイドとなる部分に使用する部材」と「そのガイドとなる部材を張り付ける下張り用の合板」が必要となります。

この時ガイド部分の合板の幅は狭すぎるとトリマーのベース部分がこけやすくなってしまうので、4,5㎝ほどはあった方がいいでしょう。

また、下張り用の合板は後々クランプなどで加工をする部材と固定をするので、クランプで固定することを考慮して大きめに準備しておきます。

のちに固定しやすいサイズにカットすればいいので、ざっくり大き目で大丈夫です。

 

今回は会社から木材の端材をもらってきたのでこれを使用して作っていこうと思います。

 

 

合板をカットして張り付ける

合板を金物に合わせてカットして下張り用の合板に張り付けていきます。

手順としてはこのような順番でやっていきます。

  1. 1方向にガイド用の合板を下張り用の合板に合わせて張り付ける
  2. 平行する2方向を金物の大きさに合わせてカットして金物に当てながら張り付ける
  3. 最後の1方向を張ってガイドの完成

 

1方向にガイド用の合板を下張り用の合板に合わせて張り付ける

まずは1方向とりあえずガイド用の合板を張り付けましょう。

今回の場合最初に短い方を先に張った方がやりやすいです。

今回は瞬間接着剤で貼り付けましたが、張り付ける方法は他にもあります。

例えば、タッカーなどで留め付けるか、強力な両面テープで張るという方法もあります。

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平行する2方向を金物の大きさに合わせてカットして金物に当てながら張り付ける

金物を最初に張ったガイド材に当てたまま、長辺側のガイド材を金物の長さに合わせてカットして張ります。

この時も金物に合わせて張るのが最後のトリマーの加工と金物がピッタリ合うポイントになります。

 

最後の1方向を張る

そしたら、最後の1辺を張り付ければガイド材の貼り付けが完了です。

最後の部材を張る時は金物を外してから張った方がいいです。

なぜならきつめにガイドを張っていると金物がガイドから取れなくなってしまうからです。

治具のガイドの枠内をトリマーで抜く

ガイドの4方を取り付けたら、一度トリマーでガイドの内側の合板をくり抜きます。

この時くり抜く裏に隙間を作っておかないと、トリマーのビットの刃が当たるので注意が必要です。もしくは当て板として端材を下にしてクランプで固定して抜いてもいいでしょう。

 

今回は墨付け台という台があるのでこれを利用してこの台に治具を載せて抜いています。

 

ではトリマーにガイドベアリング付ストレートビットを取り付けて抜いていきます。

 

ガイドの内側の合板を抜いただけでこれほどの木くずが出るので加工後の清掃は覚悟してからトリマーを使いましょう。

 

3.加工する部材に金物の墨を書く

では次に金物をどこに埋め込むかの位置を決めます。

決めたらその位置に金物をセットしてぐるっと金物に合わせて墨を書いていきます。

この墨の意味は墨に合わせて治具を固定するためにあります。

 

 

4.治具を固定できるように端を切る

加工する部材に治具を固定するのですが、今回は端をクランプで固定するので、固定しやすい大きさに下張りの合板をカットします。

5.治具を材料に固定する

そしたら治具を先ほど材料に書いた墨に合わせて治具を固定をしていきます。

治具の内側は先ほどくり抜いたので、ガイドと墨を合わせることができるはずです。

治具はしっかりとクランプを使用するなどして固定をします。

 

仮にクランプが届かない時などは粘着の強めの両面テープを使用すると固定をすることができます。

ただし両面テープは仮止めのため、動く可能性もあるので加工時はあまり強く力を入れないで加工をする必要があります。

 

6.実際にトリマーを使用して掘る加工をする

治具をガッチリ固定したので、この治具のガイドに合わせてベアリングが当たるようにビットを調整して加工をしていきます。

いきなり、深く掘るよりは少しづつ掘っていった方が抵抗が少なく加工ができます。

 

一度掘ったら深さを測ってみて、再度掘っての繰り返しで加工をしていきます。

今回取り付ける金物は2.5mmなので、少し深めに4mmまで掘りました。

7.角をノミを処理する

トリマーで加工をすると上の写真のように、角が丸く仕上がります。

このままだと上手く金物がハマりません。

 

なので、角だけはノミなどを使用してきれいな直角に落とします。

 

8.金物を合わせてみて微調整し金物をはめ込む

ではここまで加工をやればほぼ完了です。

実際に金物をはめてみましょう。

おそらくこの時ピッタリに加工ができていれば多少きついと思います。

この時無理やり押し込もうとするとせっかくきれいに加工をしたのに材料の角をへこましたり傷を付けてしまいます。

 

そんな時の方法があります。

それは、金物を叩いて掘り込んが内側を少しだけへこまします。

こうすることで金物に合わせて多少加工したところを広げることができます。

この方法を使うことでよりピッタリの加工をすることができます。

金物がピッタリ木材に入れば完成

 

実際に金物をはめてみてピッタリ入れば全ての加工が完了です。

 

金物に合わせて木材を掘る方法:まとめ

今回はトリマーとガイドベアリング付ストレートビットを使用して、金物に合わせた掘り込み加工を解説しました。

まず治具を上手く作れるがポイントになります。

これが上手く作れないと、金物に合わせて掘ることができません。

ですが、それほど難しくありません。

ですが、トリマーに慣れていない方は最初何か端材などで一度練習してみる方がいいかもしれません。

 

それと写真を見ると分かると思いますが、トリマーでの加工は結構な木くずが飛び散るのでその後の清掃を考えて事前に床にシートを張るなどの後処理も考えてから作業をする方がいいでしょう。

 

では、安全に挑戦してみてください。

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