木工How-to 入門編

ステンレス製直尺とストッパーを使いこなして正確な印を付ける方法を解説

直尺 直略ストッパー 使い方

DIYをやっていて、どうも作品の完成度に満足しない、そもそも寸法を測ったり材料を切ったりする精度が悪いとDIYにハマると改めて自分のテクニックを疑うこともあるでしょう。

どうせならより良い作品を誰もが制作したいと思います。

 

では作品の出来を大きく作用するのは何かというと、一つに正確な墨付けにあります。

つまり、ビスを打つ位置やノコギリで切る位置などを正確に印を付けることです。

なぜなら、最初の印が正確でないとどんだけ正確にビスを打つ、切ることができても、加工の誤差やズレは生じてしまうからです。

そもそも大工や家具職人などすべてのモノづくりのプロも、正確な墨付けは非常に大切な作業なのです。

 

だからこそDIYでも正確に墨付け(印を付ける)が技術向上、作品のクオリティー向上に欠かせません。

今回はそんな正確に精度よく印を付けるためにそして、スピーディーにできる工具として、

ステンレス製の直尺と直尺用ストッパーをご紹介します。

 

特にストッパーを使用すると、いくつも同じ寸法を正確に手早く印を付けることができて、かなりDIYで活躍します。

なので、この記事を見てDIYで直尺を使ってみることを検討していただければと思います。

 

ステンレス製直尺の使い方

ステンレス製の直尺とは上の写真のようなステンレス製の定規のようなものです。

DIYで寸法を測ったり印を付けるときに誰もが最初に使用するのがスケール(メジャー)だと思います。

ですが、直尺はスケールよりも正確に測ったり印をつけることができます。

 

直尺は安定した状態で作業ができる

スケールで印を付ける時、目盛り部分がブレたりと何かと不安定です。

またスケールは材料に爪を引っ掛けて片手でスケールを抑えながら印をするので、墨付けの作業が非常にやりにくいです。

ですが、直尺なら材料に置いたままにできるので安定感があります。

なので、直尺は常に安定しながら墨付けをすることができます。

直尺はメジャーより安定して正確に測ったり印を付けたりの作業ができる。

直尺は端を0の起点として測定ができる

ステンレス製の直尺はある程度の強度もあります。

なので直尺の端を0の基準として測定ができます。

なので、この端を利用してより正確に印を付けることができるのです。

 

直尺用ストッパーとは?使い方は?

直尺用ストッパーとは、写真のように金具を直尺に取り付けて、決めた寸法の位置でねじを固定して使用するものです。

このストッパーを使用すれば、毎回ズレのない印を付けることができるので精度が抜群に上がります。

主な使い方は、ストッパーの寸法を合わせて固定したら、材料の端に引っ掛けて、直尺の先端で印を付けて使用します。

この時に直尺の端が0起点になっているのが便利な理由です。

直尺を合わせたときに直尺の端で印が付けることができるので、精度と印を長く書くことができるというのが便利です。

メジャーだと目盛りの上に毎回印をするので微妙なズレが発生します。
しかし直尺だと直尺の端で印ができるので毎回ズレが少なく精度が良いのです。

ステンレス製直尺と、ストッパーの値段は?

ステンレス製直尺とストッパーですが、DIYにオススメするのには便利なのはもちろんですが、それだけでなく値段が安いので入門者でも手軽に手を出しやすい工具となっています。

一般的なシンワというメーカーの直尺で30㎝なら、1000円以内で購入できます。

より、大きいものでも使用したいという方は60㎝や1mタイプもあるのでそちらを購入してもいいかもしれませんが、一番便利なサイズで最初に一本購入するなら30㎝が一番使いやすくオススメです。

 

また、ストッパーは直尺の長さによってタイプが異なるので長さに合わせて購入してください。

30㎝用の直尺ストッパーならこれも1000円以内で購入できるので直尺と合わせて購入するのがいいでしょう。

ネットだと、最初から直尺とストッパーがセットの商品も扱ってみるので初めて直尺を購入する方はこのセットの商品が良いと思います。

 

ストッパーやストッパー付きの直尺は小さなホームセンターでは扱っていない時もあるのでご注意ください。

 

直尺とストッパーの便利な使い方

1.ビスや下穴を開ける位置を決める

ビスを打つ位置に印をしたり、下穴を開ける位置を決めるときに直尺が活躍します。

例えば、幅40㎝の材料にビスを均等に4か所打つとします。

ビスを打つ間隔を5等分にするので8㎝間隔で印を付けます。

まず直尺のストッパーを8㎝に合わせます。

両端から印を付ければ、一度寸法を合わせた直尺で外側の2点の印を付けることができます。

次にストッパーを16㎝に合わせて内側のビスを打つ位置に印を付ければ4点の正確な位置に印を付けることができます。

この印を付けるという作業ですが、直尺を使用するのと、スケールを使用するのには印を付ける時間にも違いが出ます。

1辺4か所だけだとそれほど変わりませんが、4角の箱を作ろうとすると、合計4辺16か所に印を付けなければいけないので、直尺の方がより早く印を付けることができます。

また、スケールだと毎回微妙なズレが生じますが、直尺なら毎回ズレなく印を付けることができます。

 

2.カッターなどで切る時の定規としても使える

直尺はステンレス製なのでプラスチック製よりも強度があります。

なのでカッターなどの刃物を使用するときの定規としても活躍します。

 

3.水平をみる定規として使える

直尺はステンレス製なのである程度の曲がりに強く、材料などいろんな物の水平を見るときに便利です。

なので板材の反りや、歪みなどを確認するときに平らな定規を当てて見ることがありますが、その時に直尺が使えます。

 

また、鉋の台の調整時に台下端の調整具合を確認するための下端定規の代用としても使用できます。

下端定規は7000円以上する高価な定規です。

なので、下端定規の代わりとして直尺が代用できます。

精度は多少落ちるかもしれませんが、直尺なら1000円で購入できるのでコスパを考えれば断然直尺で十分です。

┗DIY初心者でも分かる鉋の基本知識と使い方
┗DIYで台直し鉋を使用しない簡単な鉋台の下端を仕込む方法を解説

 

4.毛引きとの併用がオススメ

毛引きとは材料の端から平行に線を引くことができる工具のことです。

この毛引きと、直尺2つの工具を併用して使用すれば、より正確に素早く印を付けていくことだできます。

 

なので、直尺で幅方向の印を、毛引きで厚さの中心に印をするように使い分けると手早く墨付けができるというわけです。

先に説明したビスや下穴の位置の印を付ける時にも、直尺だけでなく毛引きも使用した方がより手早く作業をすることができます。

 

毛引きの使い方は下の記事で紹介しているので合わせて読んでみてください。
┗【毛引きの使い方】DIYで精度よく平行な線を引く方法

 

5.ダボで巾接ぎ加工など精度が重要なときに便利

巾接ぎとは材料どうしを繋いで幅の広い材料にすることを言います。

この巾接ぎはいろんな方法がありますが、私が家でやるときはなるべく専用の工具を揃えずに済む方法でやっています。

それが木ダボを使用して巾接うを行う方法です。

その木ダボを取り付ける位置を出すのに直尺は非常に便利です。

木ダボの場合だとほんの少しのズレで木ダボが入らなかったり、材料に段差が出やすくなってしまうので、より正確な印を付ける必要性があります。

そんな時に、直尺と毛引きを併用してダボを開ける位置を出せば、ズレの非常に少ない墨付けをすることができます。

直尺は鉛筆の墨一本でもズレたくないなどより細かい精度を求めるときにかなり便利です。

 

直尺とストッパーで印を付ける方法:まとめ

今回はステンレス製の直尺と、直尺用ストッパーを紹介して、正確に印を付ける方法を解説しました。

直尺とストッパーを使用すれば、
正確な墨付けだけでなく、材料の水平を見たりカッターの定規にも使えるなどいろいろと便利です。

 

直尺はストッパーと合わせて2000円ほどで購入できるので、電動工具などに比べたら非常に揃えやすい値段でもあります。

DIYで技術を上げるには高価な電動工具なんかより、直尺のような正確に墨付けができる道具と墨付けをすることができる技術の方が重要です。

 

今一度墨付けの大切さを感じて作品の制作に取り組んでいただければとおもいます。